ファーストインプレッション 安堵劉(安藤 規央)

愛知大学に合格して豊橋校舎に通いだしたのは、18歳の春だろう。
『愛大軽音のバンドレベルは高い』誰に聞いたのだろうか?
その言葉が頭にこびりついていた。

俺の学籍は、法経学部(ほうけい?)経済学科であったが、そんな事はどうでもよかった。

強力なロックバンドを作って、プロデビューする。
なんとなく朧ゲナガラ、夢があった。

桜が舞う園庭に彼らはいた。新入生を勧誘しているのだ。

皆ロンゲでロックっぽい格好をしている。桜の木の下にギターやベースを並べている。

無造作にケースに入れられ並べてある、一本のベースギターに俺は目を奪われた。

ギブソンのサンダーバードベース、アメリカ建国200周年バージョン、

ピックガードにちゃんと鳥のマーキングがある。

俺は多分その持ち主であろう上級生に問い掛けた。

『これは売り物なんですか?』
馬鹿な質問である。

直毛のロンゲでサングラスに革ジャンを着ている。

男はドスのきいた声で答えた


【売りもんじゃねぇよ】
俺は震え上がった。後で知るのだが彼が牧野さんだった。


そして牧野さんに代わるように、馬鹿でかい声で話し掛けてきた男がいる。

彼はロンゲではなかった。
短髪でメガネを掛けている。はっきり言って不気味だった。

不気味だったが彼が後の吉川さんだった。ロックできるのはここしかないだろう?

俺は軽音楽部に入部を決意し、そしてあっという間に溶け込んだ。

その年誰がいたか思い出してみる。

4年生、吉川さん、牧野さん、古瀬さん、太田黒さん、古池さん

3年生、西川さん、猿池さん、滝崎さん、滝本さん、奥田さん、清水さん

    水野さん、ひろみさん、もりたさん、ふかやさん

2年生、ごぶさん、ぞうさん、わにさん、新開さん、おさむさん、いんこもさん、

(おさむさん、いんこもさんとやってたベースの方のお名前失念)

野坂さん、細江さん、りかさん、メイデンさん、きどうさん、あつこさん、

トヤマさん、かしわぎさん、

1年生、俺、笹部、後藤、水藤、前倉、きんめ、おきな、テクノ、進藤、うたこ、ゆかこ、

りえ、さかな、ふみえ、あきこねぇちゃん。

失礼ですが欠落してたら自己申告してください。ごめんなさい。

追伸:吉川さん、大先輩の事を不気味? などと書いて誠に申し訳なく思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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